アイデア分析③
前回に引き続き、仮想のサービス案についてアイデア分析を行う。今月は、橋本哲児『顧客の「本音」が分かる9つの質問』(秀和システム、2015年〔初版:2014年〕)を参考にする。
サービス案
サービス名:「30s」(仮)
形態:スマートフォンアプリ、Webサイト
料金:無料(一部有料)
内容:アーティスト側に曲、または動画の「聴いてほしいところ」の30秒を切り取ってもらい公開する。アーティスト側にとっては一番聴いてほしい部分を手軽に伝えることができ、リスナー側にとっては自分で飛ばす手間なく聴きたい部分を手軽に聴けるという「いいとこどり」のメリットがある。
アイデア分析
上記のアイデアの分析を行うに当たり、前掲『顧客の「本音」が分かる9つの質問』を参考に顧客の本音を引き出すための9つの質問を考える。
9つの質問
Q.1 「30s」にご満足いただけたでしょうか?また、その理由をお教えください。
→「強み」「弱み」をフラットに探り出す。
Q.2 最もご満足いただいた点は何ですか?また、その理由をお教えください。
→「マイナスイメージ」をもつ顧客をも満足させるような、より大きな「強み」を探り出す。
Q.3 最もご不満だった点は何ですか?また、その理由をお教えください。
→「プラスイメージ」をもつ顧客をも悩ませるようなより大きな「弱み」を探り出す。
Q.4 音楽試聴アプリ・サイトについて、どのような印象を抱いていましたか?
→同一カテゴリーに対する従来からの印象を探ることで顧客のリアルな声・感情を読み取り、最大の「強み」を見出す。
Q.5 「30s」をご利用いただいた一番の理由をお教えください。
→Q.1回答と照らし合わせて、利用前と利用後の満足感が一致しているかを確認。一致していなければプロモーション方法を見直す。
Q.6 「30s」をご利用いただく時、またはその以前に他の音楽試聴サービスも検討(利用)されましたか?よろしければサービス名等と、その理由をお教えください。
→同一カテゴリーの真の競合を把握する。
Q.7 「30s」をご利用いただく時、またはその以前に音楽ストリーミング配信サービスも検討(利用)されましたか?よろしければサービス名等と、その理由をお教えください。
→別カテゴリーの隠れた競合を把握する。
Q.8 「30s」をどこでお知りになりましたか?
→顧客接点を探り出す。設問は自由回答方式にすることにより、顧客の真の回答を得る。
Q.9 誰かに「30s」をオススメする可能性は何点でしょうか?(0~10点で評価)
→利用率、リピート率を高めていくための質問。
Q.1やQ.2に関しては、満足度・不満度を点数化しても良いのではないかと思う。しかし、Q.8の「顧客接点」の質問に関してはやはり自由回答方式を貫きたいと考える。ある程度の選択肢を与えることも回答者(顧客)側にとっては便利なものだが、ぱっと目についた適当な選択肢を選ばれてしまう可能性もある。真の傾向を得るには、自由に回答してもらうのが良いと思われる。
参考