アイデア分析②
前回に引き続き、とある仮想のサービス案について分析していこうと思う。今回は、ベン・パー『アテンション 「注目」で人を動かす7つの新戦略』を参考にする。
サービス案
サービス名:「30s」(仮)
形態:スマートフォンアプリ、Webサイト
料金:無料(一部有料)
内容:アーティスト側に曲、または動画の「聴いてほしいところ」の30秒を切り取ってもらい公開する。アーティスト側にとっては一番聴いてほしい部分を手軽に伝えることができ、リスナー側にとっては自分で飛ばす手間なく聴きたい部分を手軽に聴けるという「いいとこどり」のメリットがある。
アイデア分析
上記案について、今回は「注目」を集めるための戦略を選ぶ。本のタイトルにもある通り全部で7つのトリガーが紹介されているが、今回はその中から「評判トリガー」を選んでこれを元に分析を行う。
評判トリガーとは
自分が信頼できる情報源を活用して、注目を向けるべきがどうかを判断するもの。その情報源とは、主に「専門家」、「権威者」、「大衆」の3つである。
評判トリガーをいかに活用するか
Twitterから着想を得ており、サービス内容としては、アプリ内においてアーティストの楽曲を紹介または掲載する形を取るが、「評判トリガー」の中でも「大衆」を活用したいと考えた。
ただ掲載するだけではなく、「フォロー」や「お気に入り」等の評価機能をつけてそのアーティストや楽曲の人気度を可視化する。また、「シェア」機能を実装し、各SNSへの投稿を可能とする。このことで、「大衆が何を好んでいるか」という情報源、シェアによるサービスの認知を得ることができるのではないかと考える。シェアを促す策としては、シェアを行うことで何かしらの報酬をユーザーに与える形が良いと思われる。
(例)曲をシェアして「フルver.を聴こう!」「アーティストを応援しよう!」
前述のように、元々はTwitterにおける事例から着想を得ており「30秒」で切り取ることを前提とした案であるが、作り手側・アーティスト側にとっての大きな情報源としては、「どこを切り取るか」ということも重要になってくるのではないだろうか。
例えば、何かの曲を初めて聴く時に「サビ近く」まで飛ばす人も居れば、「前奏が終わった地点」まで飛ばす人も居よう。それは、「どの地点で心惹かれるか」ということにかかってくる。そのため、リスナー(大衆)はどの部分を評価しているかということをより明確化するために上記の評価機能には複数の項目を設けたい。
(例)「声」「楽器」「メロディー」「かっこいい」「おしゃれ」etc...(アイコン等により表すことで、気軽にタップないしはクリック(評価)できると良いかもしれない)
このことで、大衆の評判を明確化し、彼等が何を評価しているかによってそのアーティストが切り取りたい部分、推したい部分、強みになる部分が分かりやすくなるのではないだろうか。
参考